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手書きの年賀状

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もう10数年も経つでしょうか、我が家にパソコンなる文明の利器がやってきて、それから間もなくプリンターを購入し、時々新機種に買い替えながら、いまも私の書斎の机の上に鎮座しています。
昭和の中頃、私が子供の頃は、仲のいいクラスの友達に年賀状を書く時、色鉛筆やらクレヨンやらで絵を描いて、慣れない毛筆を使って、ちょっとヘンテコな「謹賀新年」の文字を添える・・・。
子供だけに冬休みの真っ最中ということで時間に余裕はあるし、書く年賀状の枚数自体が少ないから、それが楽しくて一生懸命書いたのを、年の暮れになると思い出します。
当時はパソコンもプリンターも年賀状用プリント機材もこの世の中に存在し無くて、すべて手書きか印判だったのです。
現在はパソコンとプリンターがほんの1時間程の間に宛名書きと文面、それにイラストも入れて印刷してくれます。本当に便利な世の中になりました。
そして新年を迎えた我が家の郵便受けにも年賀状が入ります。
その中でも一際目を引くのが一通の達筆な手書きの年賀状です。
真心が感じられるその年賀状の差出人はすでに会社を定年退職した私の上司ですが、彼の年賀状は文字だけでなく絵も手描きの梅の水墨画なのです。
私も隠居の身となり、時間に余裕ができたら彼のような心を打つ手書きの年賀状をお世話になった方々に真心込めて綴りたいと思います。
しかしながら梅の水墨画だけは絵が得意な女房に描いてもらうとしよう。それが私の老後の密かな楽しみです。(笑) 






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