「梅からはじまる、未来の学び」
先日、私たちが寄付した梅干を使って、
友人が運営する子ども食堂でとても素敵な体験活動が行われました。

この日、集まったのは、梅干しを「初めて見る」「食べたことがない」という子どもたちも含めた多くの子どもたち。
そんな子たちに、いきなり「食べてみて」と言っても、きっと戸惑ってしまいますよね。
そこで友人は、まず“梅ってどんなもの?”というところから丁寧に教えてくれました。
和歌山のこと、梅の産地のこと、どうやって梅が育つのか。
おばあちゃんの語り口調のような絵本を読み聞かせたり、
自作のオリジナル動画や資料を使って、五感で学べる工夫をたくさん散りばめてくれていました。
その中には、なんとチャットGPTを活用して作った図鑑動画も!
「梅の一生」をわかりやすくアニメーション化して伝えることで、
子どもたちはまるで梅の木の目線になって、自然のサイクルや季節の恵みを感じ取ってくれたようです。
学んだあとは、体験する時間
そのあとは、実際に梅干しを食べ比べる「味覚体験」。
子どもたちからは「すっぱーい!」「これ、好き!」と笑い声が広がり、
「この梅はやわらかい!」「色がちがうね」と、五感を使った発見がたくさん。
さらに、梅酢を使ったカッテージチーズ作りにも挑戦!
シンプルな材料と工程でも、化学反応のように“変化”を楽しめるこの料理は、まさに食の理科実験。
出来上がったチーズを口に運ぶと、嬉しそうな顔がそこかしこに広がりました。
最後には、みんなに梅干しのお土産もプレゼント。
「家族に持って帰る!」「おばあちゃんに見せる!」と誇らしげな声も聞こえてきて、
体験を“家に持ち帰る”ことができるのも、こうした取り組みの素敵なところですね。
学びの可能性は、梅だけじゃない
この体験会のもうひとつの特徴は、
梅だけにとどまらず、「デジタルと未来の学び」にも触れられる内容だったこと。
友人はマインクラフトを活用したプログラミング教育も日々行っており、
この子ども食堂でも、子どもたちがパソコンに触れる時間や、
タイピングの練習、チャットGPTを使った簡単な文章づくりなども取り入れてくれました。

一見、“食”とは関係なさそうな学びの時間かもしれませんが、
実は「感じたことを自分の言葉で表現する」「自分で考えて行動する」という点で、
梅を学ぶことと根っこは同じ。
デジタルとアナログの垣根を越えて、
「知る → やってみる →伝える」が自然に体験できる、
まさに現代版・寺子屋のような空間になっていました。
“子ども食堂”は、食べるだけの場所じゃない
今回の体験を通じて、改めて気づいたことがあります。
それは、子ども食堂は「食べる場所」だけじゃないということ。
誰かと一緒に食べて、学んで、笑って、
そして知らなかった世界に触れる——
そうした体験こそが、子どもたちの未来を照らす栄養になるのだと思います。
梅は、1000年も昔から日本人の暮らしと共にありました。
その“知恵の結晶”である梅干しが、こうして新しい世代の手に渡っていく。
それが私たちにとって何より嬉しいことです。
さいごに
この取り組みを通じて、
「梅がつなぐ未来」
「子どもたちの学びと笑顔」
そして「地域のつながり」を感じることができました。
また機会があれば、ぜひ全国の子ども食堂でもこうした活動が広がればと願っています。
「1000年先も、梅をかじろう」
その夢の実現に向けて、またひとつ、確かな一歩を踏み出しました。
▶ 当日の様子はこちら https://www.instagram.com/reel/DHCxxLByJfH/?igsh=MW90aDhhaG10MnJldw==